英会話上達のコツ

2015/04/25
英語力とコミュニケーション力 

モモスケの仕事仲間で、とっても陽気なAさんというオッサンがいます。ある日のこと、モモスケがこのAさんと一緒に居酒屋で呑んでいたのですが、近くの席に居た欧米人グループが、日本語メニューが読めない様子で困っている状況に出くわしました。店員さんも英語が不得手らしく、みそ田楽の説明をあれこれ試みているの上手く伝わらず、「えーっ…あーっ…」をくり返すだけ。

 

ここで出しゃばるのもどうかと思いながらも、モモスケ頭の中で「甘い味噌は言葉通りの説明で伝わるかな?」と思いながら声を掛けようとしたそのとき、目の前にいたAさんがモモスケより先に、その欧米人グループに話しかけていました。

 

 

「ジャパニーズ オリジナル スイーツ! レッツ トライ!」

 

みたいなジャパニーズイングリッシュでしたが、それを聞いた欧米人達は満面の笑顔で感謝の言葉をAさんに返し、みそ田楽をオーダーしていました。

 

これぞコミュニケーション力!

 

みそ田楽がスイーツかどうかなんて、この際関係ないんです!Let's は Let us の省略形だから、自分も含めて「~しよう!」という意味なのでこの場面では不適切とか、そんなことどうでもいいんです。

 

コミュニケーション力は、思いを伝える力ですから、ここでのAさんは、完璧にコミュニケーション力を発揮していました。モモスケ大きな敗北感を感じたほどです。

 

 

 

 

その一方で、大きな英語力を保有しながらも会話が出来ないタイプの人も数多く存在します。

 

モモスケの以前のアシスタントの女性で、TOEICほぼ満点!米国の仕入れ先と電話で価格交渉し、見事に安値で仕入れを成功させるようなバリバリの女性。いつかモモスケが彼女のアシスタントになる日が来ると覚悟していたほどです。

 

そんな彼女と、クライアントのアメリカ人、モモスケの3人で食事をしていた時のこと。楽しい雰囲気にも関わらず、彼女だけ黙っているのです。体調でも悪いのかと思い、さりげなく聞いてみると小さな声で

 

「何を話していいか分かりません…」

 

との意外な答え!!ええええっ!!!!だってその時の話題って、秋葉原のメイド喫茶の楽しみ方、みたいな、どうでもいい、とりとめの無い話題だったのです。英語力バリバリの彼女が何で~??

 

いえ彼女はどうやら

 

ゴールがない会話が苦手!

 

と言うことらしいのです。

 

 

価格交渉など、自分の目指す会話のゴールがあるなら、素晴らしい交渉力を発揮する彼女ですが、初対面の人と、どうでもいいような話題で会話を楽しむことは、相当難易度が高いとのことでした。そういえば普段の飲み会でもいつも聞き役だったような気もします。この2つの出来事から言えることは、

 

コミュニケーション力 ≠ 英会話力

 

ということです。

 

想像してみて下さい。上司の代役で参加した立食パーティーなど、知っている人が誰もいない状況で、あなたは近くの人に話しかけ、会話を楽しむことは出来ますか?

 

もしそれが出来ないのなら、どんなに英語力が身についても、なかなかネイティブたちと楽しい会話をするのは難しいかも知れません。だって得意の日本語でも会話が出来ないのですから。それは英語力ではなくコミュニケーション力の問題です。

 

英語が話せない原因は、

 

・単語力が乏しい

・文法がわからない    

 

だけではありません。

 

・コミュニケーション力が乏しい

・話しかける度胸がない

 

こうした原因も大きいことを忘れてはいけません。

 

コミュニケーション力 ≠ 英会話力

 

“英会話力は、決して英語力だけではない。コミュニケーション力があって始めて英会話力となるもの”ということなんですね。

 

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