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- 中学校の英語の授業数
小学校からの早期英語教育が今ホットな話題ですが、小学生にとどまらず私たちの国ニッポンは、英語教育に相当力を入れまくっているようです。と言いますのも、2012年に改訂される学習指導要領によれば、中学での英語学習時間がドカン!と増加する様子。
・授業時間が週3時間から、週4時間に増加
・指導語数(単語のこと)が900語から1200語へUP! なんと34%増し!
「いくらゆとり教育からの脱却とは言え、こりゃ中学生も大変だね!」なんて、のんきな傍観者のような感想を漏らしていたら、もっとスゴイことになっているじゃありませんか!!!
なんと!中学3年間で国語の授業より、英語の授業のほうが時間数が多くなる!えーっ!?みなさん、どう思いますか?この事実…。
国語→ 1年生 140時間 2年生 140時間 3年生 105時間 =385時間
英語→ 1年生 140時間 2年生 140時間 3年生 140時間 =420時間
もちろん他の教科に比べて英語がダントツ1位です。
参考:社会350時間/数学385時間/理科385時間/音楽115時間/美術115時間/保体315時間//家175時間(3年間合計)
英語がもっとできるようになるためには、もちろんたくさんの時間を英語学習に裂くことは反対ではありませんが、母国語教育の時間数を上回るというのは、正直ちょっと驚きです。
国語も英語も用意ドン!で中学1年から学び始めるのなら、「こりゃ日本は母国語の魂をアメリカに売ったな!」となるわけですが、もちろん母国語は、親や周りの環境から最初に学び始める言葉であるわけで、学校や日常生活を通して日々学び続けているわけですから、学習のスタートラインそのものが英語とは全く異なります。
しかしながら数字だけ見ると、国語VS英語の学習時間数逆転は、英語教育の一つの象徴的な出来事だと言えますね。「さあ!文科省がここまで本腰を入れたぞ!これで日本の英語教育は世界に通用する水準にまで引き上がるか?」…と期待も高まりますが、中学生の英語理解度は、そう簡単には深まらないようです。
国立教育政策研究所 という機関が教育課程実施状況調査というのをやったそうで、「へー、そんなことやっているんだ…」と、ネットでちょこっと見ていました。そこで目に留まったのは「質問紙調査」と言うひとつの項目。中学生の英語に対するアンケートの調査報告のようです。そこにはこうありました。
「英語の勉強が好きだ」という問いに対して、「そう思う」と答えた生徒と「どちらかといえばそう思う」と答えた生徒を合わせると、第1学年は60.5%、第2学年は51.0%、第3学年は48.7%であり、学年が進むにつれて英語が好きな生徒は減少する傾向にある。(平成15年度小・中学校教育課程実施状況調査 教科別分析と改善点中学校英語から抜粋)
なんだか…悲しいですね。中3になる頃は、半分くらいの生徒は英語が好きじゃなくなっちゃうんですから…。そのくせ
「英語の勉強は大切だ」という問いに対して、「そう思う」と答えた生徒と「どちらかといえばそう思う」と答えた生徒を合わせると、第1学年84.0%、第2学年82.8%、第3学年84.0%である。(同調査から抜粋)
と、英語は大事だと思っている生徒が8割以上もいるんですから。社会で生きて行くには、英語は必須だと早くも感じているようです。
「英語なんて大っ嫌いなのに、それでも必要なんだよーっ!!!!」っていう青春の叫びが聞こえてきそうですね。そういう場合はモモスケも「キャバ嬢なんて大っ嫌いなのに、それでも必要なんだよーっ!!」とオヤジの本音を叫んでみたくなります。(スイマセン失言でした。)さらに
「英語の授業がどの程度分かりますか」 第3学年
よくわかる 16.0 %
だいたいわかる 29.1 %
半分くらいずつ 25.0 %
分からないことが多い 18.7 %
ほとんど分からない 9.6 %
(同調査から抜粋)
ほとんどわからないが1割もいるという状況。中学校での英語の授業時間数を大幅に増やしたからと言って、英語嫌いを減らす直接的な解決策にはならないはず。
その前に「英語って楽しいじゃん!」「面白いじゃん!」という思いを、どうしたら生徒たちにいだいてもらえるか?ということに取り組むことが重要な課題になりそうですね。はたして小学校がその大役を担うことができるのか?どうやら焦点はそのあたりにありそうな感じです。