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- 英語になった日本語
前回のアンケート“会社と個人の英語必要度は?”ですが、このような結果になりました。
会社(全体)は英語が必要、自分(個人)も必要 (41票) 58%
会社は英語が必要、自分は不要 (7票) 10%
会社は英語が不要、自分は必要 (20票) 28%
会社は英語が不要、自分も不要 (3票) 4%
会社での要不要はともかく、個人での英語の必要性を感じている方は、86%にも及びました。まあ英語メルマガでのアンケートですから、ある程度は高い結果になるとは思いますが、それでも多くの方が英語習得に必要性を感じていらっしゃるようです。たくさんの皆様、アンケートへのご協力ありがとうございました。
さて今回の話題-。
たまたま見ていたNHKで、面白い話題の番組を放送していたので、今回はその番組のレビューを書こうと思います。その番組は
『みんなでニホンGO!』(NHK総合)サブタイトルは「海を渡った日本語」というものでした。
tsunami
や
samurai
のように、日本語が語源となった単語を、英語として使われている言葉はたくさん存在しますが、その中でもイギリスの権威的辞書、OED(OxfordEnglish Dictionary)に一風変わった日本語由来の英語が収録されている、とのことで、番組の中でいくつか紹介していました。NHK総合テレビ『みんなでニホンGO!』で放送された単語をご紹介します。
まずはこれ。語源となった日本語が何だかわかりますか?
mousmee
マウスミー? モウスメ?と、うまく発音も難しいですが、これは「娘(ムスメ)」だそうです。意味は日本語の「娘」とはチョットだけ異なり、
「若い未婚女性、特に喫茶店のウェイトレスのこと」とのこと。
「若い未婚女性」はともかく、後半が意味不明ですね。昔の日本でウェイトレスを、娘と呼んでいたのでしょうか?それとも英語になった際に、意味が変化していったのでしょうか?
shokku
ショック? shock にしては、スペルが妙ですね。でもこれは、日本語の「ショック」の意味だそうです。本来ショックは 衝撃(名詞) とか ショックを与える(他動)といった意味ですが、これは「オイルショック」「ニクソンショック」のような日本語から由来した英語だそうです。
確かに「オイルショック」は、石油がなくなることへの危機感を指す言葉なので、英語的には oil crises というほうが正しいのかもしれません。英語の shock を日本人が独自の使い方にアレンジし、そのアレンジされた日本的運用単語を、さらにイギリスが輸入した、という感じなのでしょうね。
honcho
ほんちょう?本庁? 本町? と悩むところですが、これは「ハンチョウ(班長)」で、意味はまさに日本語と同様、「ボス・責任者」と言う意味です。これはOEDに限らず、普通の英語辞書にも載っています。色々あるものですね!そのほかにも
・ jyanken ジャンケン
・ narikinn 成金
・ tsutsumu 包む
など様々紹介されていました。面白いですね。
OEDにはこのような日本語由来の英語が全部で382語載っているそうですが、他にはどんなのがあるのだろう?と思い探してみたところ、愛知大学教授の早川勇先生の論文に、詳しく紹介されていました。早川先生の論文には、オリジナルの言葉が、どの程度の段階で英語として使われているかという「同化度」も記載されているので、とても興味深い内容です。以下「英語に入った日本語の同化度」早川勇先生 より抜粋
同化度にはⅠ~Ⅳまで分類されていますが、例えば同化度Ⅳはどのようなものかというと「語源は日本語語彙であるがその意識がなく英語語彙として日常的に用いたり、英米人ならだれでも知っている。」
とのことです。
同化Ⅳには
・ bonsai 盆栽
・ futon 布団
・ geisha 芸者
・ haiku 俳句
・ ikebana 生け花
などがこのレベルでした。
えーっ!もちろんbonsaiを知らないイギリス人なんていないと思いますが、1990年の時点とはいえ、bonsaiを日本語(だった)と意識しないで使ってるイギリス人なんているのぉ~?先生、それホントー??
と頭の中が?であふれるモモスケ。しかし3分後にすぐに納得しました。なぜって「アンケート」が元々フランス語だったと意識している日本人なんて殆どいないことに気付いたからです。今では「アンケート」は完璧な日本語。ならば「bonsai」も完璧な英語なんですね。きっと。「えっ?ベッキーって日本国籍だったの?」みたいなものですね。違うか。
このようにたくさんの海を渡った日本語が存在していて、今ではすっかりその国の言葉として活躍してる言葉がたくさんあると思うと、何とも不思議な気がします。※ちなみにアンケートは、英語では questionnaire です。