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- 正しい英語の発音
最近とある会社さんからのリクエストで、 「正しい英語発音ができるようになるグッズ」の開発に携わっております。
正しい英語発音ができるようになる??
まさにここが理想と現実の葛藤、苦しみと楽しみの狭間の快楽(?)なのですが、そう簡単に「正しい発音ができるようになるグッズ」なるものは開発できそうにありません。
(といいつつ、年内発売に向け、ひーひーいいながら開発を進めているのですが…。)
そもそも「正しい英語発音とは何なのか?」を原点に戻って考えていたりします。
日本語で考えた場合、NHKのアナウンサーの話す「発音」は、確かに美しいし、滑舌や聴き取りやすさもピカイチです。そう考えますと「正しい発音」のようにも思いますが、でも実は「キレイな発音」なだけであって、必ずしも「正しい発音」とは断言できないのかもしれません。
かといって渋谷センター街のお兄ちゃんお姉ちゃんが話す言葉が「間違った発音」かといえばそうでもなく、オヤジ達と相容れないだけで、彼らの中では「正しい発音」として存在しているはずです。
何が正しくて、何が正しくないのか、判断基準が分かりません。結局は相手に伝われば、発音はそれで正しいとも言えるのではないでしょうか?なんて考えたりもします。
モモスケの後輩の、とっても優秀な大学講師が教えてくれたことなのですが、音声認識ソフトを開発した際の発売前の認識テストで、面白い結果が出たそうです。全く違う単語を話しているのに、音の出方が似ているがために、違う音を正しい音として認識する。またそのものズバリの単語を発音しているのに話者が違うと、何度発声しても認識してくれない現象も多発するとのことです。
ソフトウェアは人間ではないので、「お手本とする発音に近いかどうか」で判断して、認識するんでしょうね。きっと。
で、その大学講師と侃々諤々、議論に議論を重ねました。「そもそもクチの大きさや形が、個人個人違う以上、r の発音はこうあるべきだ、l の発音はこうあるべきだというのは難しい。」「相手が認識さえしてくれれば、それが正しい r の発音であり、l の発音なのではないか?」ということで、自分たちなりの結論を出しております。
まあ、さらにいえば
「アメリカ発音、イギリス発音に加え、国が変われば英語の発音も変わるので、発音はひとつではない。」
とも言えるのですが。そんな前提に立ちながらも、果たして「正しい英語発音ができる商品」の行方はいかに??完成したら皆さんにぜひご紹介いたしますね♪
ところで読者のTetsuさんから、英語上達のための読者向けメッセージを頂戴いたしましたので、皆様にご紹介させていただきます。Tetsuさんは、フランス系合弁会社、英語講師を経て、技術商社に勤務されていらっしゃいます。通訳案内士・通訳士・英語試験面接委員の資格をもち、英検1級・TOEIC Aランクのスゴイ実力です。
英語学習者の多くが英語試験に汲々としている様は、異様であり、また時に真の英語力育成の妨げになることすらあります。周到な個人面接をすれば真の英語力は分かりますが、既存試験のスコアや級とはあまり関係がないと思います。
自分自身の英語力を評価するには、英語での読み・書き・聞き・話す力が、母語である日本語の何割に相当するかを考えれば、見当がつきます。1割未満は初級、2割程度は中級、3割以上が (わが国でいう)上級です。
対日本語の5割になれば英語は使う対象となり、英語試験・参考書への関心はなくなります。純粋の英語試験であれば何であれ、受験準備なしで上位3%内に入ります。その意味で、例えTOEIC990であっても、5割の発揮ができなければ上級ではありません。
以上はいわゆる上級者向けのメッセージです。しかし、初級の段階からこの意識を持つことが、ゆがんだ英語力を待たないために、大切だと思います。
Tetsu (Kariya)
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