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- TOEICスコアと本当の英語力-2
前回号「TOEICスコアの幻想」でおこなったアンケート。こんな結果となりました。
英語上達の目的はTOEICのため (24票) 24%
英語上達の目的はTOEICとは無関係 (78票) 76%
テクニックを使ってでもスコアUPは必須 (24票) 59%
スコアUPにテクニックを使うべきではない (17票) 41%
おお!ちょっと意外でした。
読者の皆さんは、英語力アップはTOEICとは無関係という方がとても多いんですね。皆さんから頂くメールから、会社の中でTOEICスコアアップが必要という方が多いものと想像していましたが、そうでもないようです。
その一方でテクニックを使ってでもTOEICスコアアップが必要という意見も多いようです。
コメント欄にご投稿頂いた高橋さんからは
「テクニックを使ってスコアアップはやむおえないと思います。それは周りを納得させるために必要だからです。英語の実力をつけることが一番の目的であることは、間違いはないと思います。」/抜粋
というご意見が寄せられました。
英語が必須という企業で働く方にとっては、コレこそがまさに本音のところとモモスケも思います。例え本末転倒であったとしても、何としてでもスコアアップを狙いたいというのが、TOEICスコア至上主義の会社で働くビジネスマンの気持ちでしょう。善し悪しはさておき、そこには「英語力を測るモノサシ」としてTOEICが企業内にガッツリと浸透してしまった今では、自分の英語力を「証明」するには、TOEICスコアしかないという現実があるからです。
「英語力あってのTOEICスコア」
もちろんこれがあるべき姿なのは明らかなのですが、最近になって多くの企業でも「TOEIC至上主義は本末転倒」という意見も聞くようになってきました。モモスケの以前いた外資系の会社もそうでした。
・「TOEICスコアだけで海外出張の可否判断をするのはおかしい」
・「現場で使える英語力が重要であって、試験結果が全てではない」
まさにその通りです。全く異論もありません。
ならば「あるべき姿に向かって、実践重視に変えていこう」ということになるのですが…残念ながら、ことはそう簡単には運びませんでした。
・「ではTOEICに代えて、何をもって英語力を測定するのか?」
・「英語力を正しく測定するため、全社員が新試験を受け直すのか?」
そんな意見が噴出していたのを覚えています。
新しいモノサシに変える以上は、再度新しいモノサシで全員を測り直さなくてはならないという意見です。しかも実践的な英語力を測れる新しいモノサシは、
「TOEICであれ英検であれ、その人の英語力を量る一つの目安にしか過ぎず、その人の真の英語力を量るには実際その人と話し、なんのトピックでもいいから英作文をしてもらうことでしょう。あくまでもTOEICや英検は目安ということでしょうか。」<読者:闇太郎さんのメールより抜粋>
というように、面談の上で会話力を測ったり、実際に英文を書くことにより、どの程度正しく相手に伝わるかを評価する必要があります。(ペーパー試験、4択問題では真の英語力など測れるわけありません。)その結果、「正確な英語力測定」のために発生する多大なコスト、そして全社員を評価し直すという大がかりな手間の前に、この理想的な意見は却下されたので
す。
スコア≠本当の英語力!
それは分かっている。それでも手軽なモノサシであるTOEICが、引き続き居座る結果になったのでした。
恐るべしTOEIC…。
このTOEICスコアの幻想について、こんなご意見も頂きました。
「世の中に完全な試験はありません。「真の英語力」を測る試験は存在しません。あらゆる試験は「いびつ」で、不完全です。これは「真の日本語力」を測る試験が存在しないことから明らかです。その意味ですべての英語試験は「幻想」です。TOEICは得点で表示されるため、この「幻想」を病的にしています。」
<読者:Tetsuさんのメールより抜粋>
確かにそうかもしれません。試験は知識の一端だけを問うもので、英語力の「全て」を測ることなど到底出来ないはずです。スコアに翻弄されることなく、スコアをうまく利用しながら英語力向上を目指せれば良いのですが。