英会話上達のコツ

2007/12/27
日本人の英語力を高めたい

 

突然ですが、グアムのレストランで、オーダーしていない料理が運ばれてきたとしたらみなさんならどうしますか?

 

A)こんなの頼んでないよ!とウェイターに伝える。

B)反論する英語力も度胸もなく、あきらめて食べる。

 

 

ずいぶん昔の話しになりますが、実はこれ、私がグアムのレストランで目にした印象深い出来事なのです。休暇中に訪れたグアムのとあるレストラン。観光ガイドにも掲載されているのか、店内には数組の日本人観光客がおり、私の隣のテーブルにも日本人のご夫婦が座っていました。

 

そこで起こった出来事。

 

 

 

 

どうやらあまり英語が上手ではないと思われるご夫婦が、なんとか自分達の希望する料理をオーダーをしたようなのですが、なにやら頼んだ料理と違うお皿が運ばれてきたようなのです。小さな声でご夫婦が相談されているのが聞こえて来ます。あまり聞き耳を立てても失礼かと思ったのですが、どうしても気になってしまい、ところどころ会話を聞いてしまいました。

 

「ねえ、これってビーフよね。ビーフなんて頼んでないわよね」

 

と奥様。ご主人は

 

「うん。でもこんな料理なのかもしれないね」と弱気の発言。

「あなた、これ違うって言ってよ!」

「いや、、なんて言っていいのかわからないし、これも美味しそうじゃないか」

 

このような会話が交わされ、結局このご夫婦は、すこし下を向きながらオーダーしたのと違う料理を我慢して黙って食べていたのです。

 

ウェイターに言えばいいのに。隣で聞いていた私は、最初はそう思っていました。英語が上手でなくても、単語の組み合わせだけでもいいから、一言「違う」と伝えればいいじゃないか!と。

 

でももし自分が、英語を全く話せないとしたら、「違う」とウェイターに言うことができただろうか?そう考えると、「違う」と言えない日本人のほうが実はあたり前で、言えない日本人のほうが多いのでないかということに気付いたのです。

 

英語の教師でもない限り、学問として「英語が出来る」必要などないかもしれません。辞書さえあれば、普段使うことのない小難しい単語なんて覚えなくてもいいという考え方も、ある意味うなずけます。しかし頼んでもいない料理が運ばれてきたことに対し、

 

「頼んでないよ」

 

の一言が言えないというのは、海外旅行に行っても、最低のコミュニケーションさえも取れないということになります。

難しい単語を知らなくても、学問としての英語がわからなくても構いません。しかし自分にふりかかった不利益に対して、はっきりと意志を主張することができないのは大きな問題です。

 

 

さらにこのご夫婦には不幸な事態が起こります。何気なく厨房の入り口を見た私は、先ほどのウェイターが「間違った料理を出したけど、何も言われなかったからいいや」と同僚に話しかけているのを聞いてしまったのです。もちろん日本人のご夫婦は気付いて(聞き取れて)いません。

 

英語が出来ないがために、このご夫婦はダマされている!

英語が出来ないがために、日本人がいいようにあしらわれている!

 

そう思うと同じ日本人として、悔しくて悔しくてたまりませんでした。そして

 

なんとかしたい!なんとか日本人の英語力を高めたい!なんとか英語の出来ない日本人を救いたい!英語力を身につけ、日本人が海外でだまされないようになってほしい!

 

そういう熱い想いが心の底から沸々と沸いてきたのです。

 

数年後、この想いが形となったのが「英会話上達研究会」です。言語学博士の御園和夫先生という英語教育界の権威にも主旨ご賛同頂き、教材やメールマガジンを発行させて頂いております。小さな会社の分際で「なんとか日本人の英語力を高めたい」などと大きな理想を掲げるのは、とても勇気がいるのですが、これこそが私たちの会社の原点であり、活動の原動力となっています。これからも少しずつですが確実に、多くの方に本当に役立つ英語上達法をお伝えできればと考えています。

 

最後になりましたが、本年も当メルマガをご愛読頂き誠に有り難うございました。また多くの読者の皆さまに、教材をお申し込み頂きましたこと、心より感謝申し上げます。来年も大きな理想のもと「英語が出来る日本人を増やす」ことを最大の目標に活動して参ります。引き続きのご愛読、心よりお願い申し上げます。

 

有り難うございました。

次は「発信型のアメリカと受信型の日本」

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