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- 英語がぺらぺらという妄想
前回はモモスケの海外での武勇伝に基き、教科書英語は忘れよう!と声高に謳いました。今回は勉強法ではなく、日頃からモモスケが疑問に思っていたことを、皆さんと考えてみたいと思います。それはあの伝説のコトバ
『あの人、英語ペラペラだよ!』
英語が達者なことを指す時、日本で最も頻繁に使われる表現、「ペラペラ」!モモスケも昔、漠然と『ああ、英語ペラペラになりたいなあ…』などと思ったことがあります。でも「英語ペラペラ」って実際は何を意味しているのでしょうか?
というのが今回のテーマ…ではありません。( ̄□ ̄;)
確かに「英語ペラペラ」というのは曖昧な表現ですし、ペラペラの定義も難しいでしょう。でもモモスケは簡単な何となくわかることを厳密に細かく追求して、小難しい話をするのは嫌いです。「英語ペラペラ」=不自由なく英語でコミュニケーションがとれるということで、とりあえずいいと思います。
今回モモスケがお話したいのは、「ペラペラ」の別の側面です。
これはモモスケ自身の経験から言うのですが、どうやら私たち日本人は英語という言語は常に、どんな状況でも文字通り「ペラペラ」淀みなく流れるように話される言語だと思い込んでいるようなふしがあります。つまり
・どもらない
・言葉に迷うことなく、途切れずに話せる
・一回で通じる
というのが英語力の高さ、つまり「ペラペラ」であることの証明であり、逆に
・会話中に考えこむ
・一息で終わらず、喋ってる間にポーズが入ってしまう
・言葉につまる
というのは英語の未熟さを示している と考えがちです。しかし実はこれ、大きな勘違いです。例をあげましょう。
あなたが通っている学校や職場の近くで、誰かに道を尋ねられたとします。その時あなたは
はい。駅に行くんですね。それだったら、この道をずっと真っ直ぐ行くと右手にコンビニがあるので、その手前を右に曲がり、さらに30メートルくらい進むと郵便ポストがあるので、そこを左に折れてください。そこから更に直進50メートルくらいで大通りに出るので、向かって左手に見えるカラオケとレストランの間の道を抜けると駅に出ます。
こんな風にスラスラ淀みなく答えられますか?
普通は…
えっと…駅ですか?ちょっと待ってくださいね。ここからだと…え…。ここをずっと真っ直ぐ歩いていくと、確か右手にコンビニがあって…サンクスだったかな、いや、ローソンだ。ローソンがあって、そこで右に行くと…
こんな風になるはずです。モモスケはなります。最初の例みたいに正確に無駄なく答えられるのは、よっぽど同じ道を訊かれ慣れてる煙草屋のおばちゃんか、相当頭の回転が速い人だけでしょう。
モモスケが何を言いたいか、それは
英語のネイティブだって、スラスラ喋れないこともある
ということです。けれど私たちが日常的に耳にする英語はどんなものか考えてみると、
・ニュース
・映画もしくはドラマ
・音楽
・英会話教材
どれも「ペラペラ」なものばかりです。これは当然で、ニュースキャスターがどもってたら大変ですし、ロック歌手が曲の最中に言葉を選びながら歌っていては、お客さんノレません。映画はすべて「台詞」ですから聞き取りやすくなければ筋が追えませんし、英会話教材の英語に関しては言わずもがな、です。そのせいで私たちは英語はいつでも、どんな状況でも淀みなくペラペラ話されるものと思いがちなのです。そして、そのせいで「言いたいことを1回で完璧に伝えなければいけない」というプレッシャーを感じ、人によっては頭の中ですべての文章を考え、それを暗誦するようにして話す人もいます。
けれどこれはもはや会話ではありません。
コミュニケーションというものはライブであり、その都度、相手の反応に応じて変わっていく柔軟で自由な「生もの」なのです。言葉につまったり、上手く表現できなくて何度も言い回しを変えてみたり…といったことは、私たちが日本語を話している時でも、無意識にしていることなのです。
「ダラダラ」話す人、「ボソボソブツブツ」言う人、これは言語に関係なく、どこの国にもいます。英語を話せる人が全員「ペラペラ」喋るわけでは必ずしもないのです。だから、英語が母国語でないモモスケたちは、別にどもろうが、考えてしまおうが、とりあえず思いのまま会話に踏み込んで行けばいいのです。
通じりゃええやん、会話やし!
まだこの合言葉覚えてくれてますか?
こっちが言葉を探したり、つかえたりしてる間は相手を待たすくらいの図々しさを持って、これからも積極的にコミュニケーションしていこう!と意を新たにしたモモスケでした。