英会話上達のコツ

2005/01/11
英語が通じなくても、へこたれない

さてさて新年を迎え、今年こそは絶対英語をものにしてやる!と心持も新たに意気込んでいる方も多いと思います。ということで、今回も前回の流れで「英語を話す際の心構え」について、お話します。

 

通じりゃええやん。会話やし!

 

なぜか関西弁だった前回のこの合言葉、覚えてくれてますか?英語を話す際、度胸というものはとても大切だ、というお話を前回しました。ディスカウント プリーズ!だけしか言えないにもかかわらず、ネイティブ相手に値切ろうとしていた日本人おばちゃんたちの逞しさ、覚えてくれていますか?

 

さて、いきなりですがモモスケここであなたに質問をします。

 

『何故おばちゃんたちの英語はネイティブに通じたのでしょうか?』

 

 

このおばちゃん達の発音はまさに「カタカナ英語」でしたし、使っている単語も10単語なかったと思います。にもかかわらず、店員はおばさんたちの求めているもの伝えようとしている内容はしっかり理解できていたのです。これは誓ってもいいですが、発音・単語力・文章力、どれをとっても、このおばちゃん達よりは、あなたの方が上です。けれど、そう保障されても自分が同じ状況だったら通じないかも…と思ってしまう方、けっこういるのではと思います。

 

 

 

おばちゃん達の意志が通じた理由、それは…

 

● 大きな声で、

● 絶対伝えてやるという意志を持ち、

● 格好つけずに、シンプルな言い方で

● あきらめずに伝えようとした        

 

からです。そして、ここにボキャヴラリーや文法以前に、英会話に大切なポイントが全部つまっていると、モモスケは考えます。

 

まず、あまり言われませんが、大きな声で話すということ、これ、本当に大切なことなのです。あなたの周りにも、いつも小さな声でボソボソと話す友人や同僚がひとりはいますよね?そういう人の言うことは聞き取りづらいですよね?

 

えっ、ごめん。何?

 

日本人と話していても、私たちはこうやって聞き返すこと、けっこうあります。相手の声が低くて聴きづらかったり、早口だったり、また日常語でない単語ばかり使われたりしても、やはり聴き取りづらいものなのです。

 

What?

 

ネイティブにこう言われるのが、恐怖になっている方、多いと思います。モモスケもそうでした・・・これを聞くと、まるで呪いにかかったように、がんばって伝えようという気力が失われていくような気がしたものです。でもちょっと待ってください。別に

 

I can't understand what you are saying. (分からないよ、何てあんたが言ってるのか)

 

って言われたわけじゃありませんよね?相手は単純に、あなたの言ったことが‘聞こえなかった’だけなのかもしれないのです。にもかかわらず、自信がないと「ああ、やっぱ通じない・・・」と自己完結しコミュニケーションをこちらから諦めてしまう。それが一番通じない原因なのです。

 

伝説のおばちゃん達(別に伝説じゃないですが…)はどうだったでしょう?多分モモスケが思うに

 

通じるまで、言ったるわ(何故か関西弁 + やや柄悪し)

 

ぐらいの気持ちだったと思います。これもとっても大切です。確かに、同じことを何回も言ってるのに、理解してもらえないというのは辛いことではあります。でもそこで諦めてたら、いつまで経っても上達しません。一回でスラスラとコミュニケーションできれば、気分良いし、格好もいいでしょう。そしてそれに憧れたり、目指したりするのは、語学を学ぶ態度として、とても健全だとモモスケも思います。ただ大切なのは、

 

いきなりスラスラ通じなくてもへこたれない

 

ということです。今回3回言ってやっと通じたなら、次回は2回で通じるようにがんばればいいのです。悔しさをバネにすれば、必ず上達します。正直モモスケは、今のあなたの単語力や文法の力はそのままでも、もし度胸と勇気をもっと持つことができたら、それだけで今よりずーっとコミュニケーションができるようになると信じています。

 

モモスケの恥ずかしい体験から実例をあげましょう。

 

モモスケが海外デビューした初旅行。まだ買い物もバスに乗るのさえ、ままならない英語力だった頃のお話です。同じような英語力の友人数人と一緒にモモスケはレンタカーでドライブしていました。その時モモスケたちは、カナダのバンクーバーにいたのですが、アメリカとの国境がすぐ近くにあると知り、そこまで行ってみようという話になりまし
た。車を30分くらい飛ばし、国境に着くと、何とそこではアメリカ人女性とカナダ人男性の結婚式が行われていました。映画の1シーンのような光景に感動するモモスケたち。すると運転していた友人がポツリと呟いたのです。

 

 

やばい…ここ一方通行だ…

 

もちろんモモスケたちはパスポートも何も持ってきてません。国境を見たらそのまま引き返すつもりだったのです。なのにその道はOne Wayでした。結局、どうしようもなくモモスケたちはパニック状態のまま、あっさり国境を超えてしまったのです・・・

 

これって…不法入国だよな…

 

誰もが確信しながら、口に出せないその一言・・・もちろん、その後すぐUターンしたのですが、予想通り前方には検問らしき場所が…。「モモスケ、お前確か英語好きだって言ってたよな…」と運転していた友人がまた意味ありげな不吉な言葉を発しました。

 

行け!

 

そしてモモスケは見事多数決で「生贄」に選ばれたのです。民主主義議会制度に心中で悪態をつきながら、モモスケは頭の中で英作文…せめて検問の人が、優しそうな女性であることを神に祈るばかりでした。

 

しかし…

モモスケの祈りが足りなかったのか、日頃の行いが悪いのか、モモスケが顔をあげたところにいたのは、「ターミネーター」としか形容のしようがない長身で筋肉隆々、いかにも怖そうなお兄ちゃんでした。それを見た瞬間、今まで考えてた英文もコナゴナに砕け、頭の中は真っ白。必死で単語を並べるのですが、やはり通じない。彼はこちら必死なのにもかかわらず全くの無表情で、同じ質問を繰り返すだけです。

 

I will be back…

 

彼が本物のターミネーターのように、そう呟いてどこかに消えてくれることを必死で願うも虚しく、彼は物凄い迫力で立ち尽くしていました。

 

結局、40分もの後、モモスケたちは無事解放されました。その時モモスケがどうにか伝えたことは

 

● 私達は日本人の観光客です!

● 一方通行なのを知らずに来て、国境を超えてしまいました!

● パスポートはホテルに置きっぱなしです!

● ごめんなさい。もうしないから、どうか食べないでください!

 

という4点でした。どうやって伝えたのかすら覚えてません。でもどうにか伝わったことだけは確かなのです。なぜ当時のモモスケには難しいと思われるこれだけの内容を伝えることができたのか?

 

伝えなきゃ、大変なことになると思ったからです。

 

一般の日常会話においては、「何が何でも絶対伝えなきゃ!」と思うことはそうはないでしょう。だからどうしても諦めがちになります。けれどこのモモスケのトラウマ的体験からもわかるように、本気で伝えようと思えば、けっこうな確率で意思は伝わるものなのです。

 

これを忘れずに、今年もがんばって英語を学んで行きましょう!

次は「英語が聴き取れるようになること」

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