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- ときには頑張って構文千本ノック
- 教育学博士
- 専修大学文学部
英語を使う練習法
生きるために使わないと、たとえ英語の先生だろうと、言葉は朽ちてしまいます。構文という「寄りかかるもの」を必要なときに取り出せるようにしたいものです。
そうした構文知識の意識的な学習を「構文千本ノック」と呼んでいます(もちろん千本も処理するわけではないです!あくまで意気込み!)。
(例:日→英)
「この池の深さは?」― How deep is this pond?
「彼の成績はクラスで何番目?」― Where does he stand in class?
(例:英→日)
Which do you like the least? ―「一番お気に召さないのはどれですか」
That’s as it should be. ―「あれが本当の姿です。」
以上のように、問題を見て(聴いて)、瞬時にそれぞれの言語に変換します。ポイントはスピード。学習仲間との言い合いも効率的な言語間往復運動になりますよ。
こういうトレーニングは未習の構文の学習にもなりますし、ともすれば「文字だけの知識」になりがちな知識を口頭で再生することで、「実践知」へとつなぐことができます。(これを「自動化」と呼びます)
「ノック」をしていますと、例えば「なんで日本に来たの?」を“Why did you come to Japan?”とすると失礼になる可能性があるということや(“What brought you to Japan?”と客観的な言い方の方が無難)、「わたし友だちからの電話を待っているんです。」を“I’m waiting for a call from my friend.”とするとどうもすんなりとこない(expectingの方がこの文脈では最適)、などといった「発見」に出会うこともあります。
そういう発見が“愉しみ”になれば、英語学習も楽しくなるとは思います。もちろん日常生活の“ながら”でも、できますが、これは大変。まずは寄りかかることのできる中学構文集、高校構文集あたりからはじめましょう。そして最終的にはお気に入りの英作文参考書や和英辞典をボロボロにしたいものです。
- 田邉 祐司
- 専修大学文学部教授。早稲田大学院客員教授
博士(教育学)。専門:英語教育学、英語音声指導論。元文科省中教審外国語部会委員、日本英語音声学会理事、日本英語教育史学会理事、英検1級、国連英検特A級試験官。NHK「基礎英語1」講師。編著書『がんばろう!イングリッシュ・ティーチャーズ』(共編、三省堂)/中学校検定教科書『New Crown English Series』(共著、三省堂)他。