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- 琉球大学
- 教育学部英語科
英語を好きになる?
平成15年度小・中学校教育課程実施状況調査によると、中学校3年生で「英語の勉強が好きだ」と答えた生徒は25.4%です。逆に言うと、約75%の生徒は嫌いだけど勉強をつづけてきたということが言えるでしょう。
高校生になっても大学生になっても、その傾向が変わらないとすると、大変残念です。嫌いなものはテストや入試が終わると、その瞬間に勉強も終わってしまいますから、英語もそれで終わりということです。
結局、英語をマスターするには英語を好きになる以外にないのではないでしょうか。どうせ勉強するなら、気持ちを切り替えて、好きになってみてはどうでしょうか。「あばたもえくぼ」というではありませんか。好きになると、英語のややこしい文法もかわいく見えるのではないでしょうか。
もう25年以上も前の話です。私の勤務していた中学校(当時私は中学校の教師をしていた)の近くにおいしいコーヒーを飲ませてくれる喫茶店がありました。マスターは20代後半の男性で、将来はマンゴー農家になりたいという夢を持っている人でした。彼はカウンターの後でよく英語の本を読んでいました。私が英語の教師であることを知ると、それ以後は私の来店を待ちかねるように、いろいろと質問をしてきました。
彼にとって、マンゴーの栽培法や品種改良技術を知ることは大変興味のあることでした。その英語の本の内容を知りたいという強い思いが、複雑な英文に挑戦する意欲になったものと思われます。
どうせ学ぶなら、自分の興味のあるものと関連づけて学ぶ方がずっと楽しく、長続きするはずです。
前述した喫茶店のマスターは、葉書サイズのメモ帳を愛用していました。「種子」「胚芽」「胚乳」「発芽」など、マスターにとって必要な英単語がずらっとならんでおりました。
自分にとって必要な英単語であるという事がとても大切なポイントです。
必要と思ってメモした英単語や表現は使う場面が必ずやってきます。しかも繰り返し、繰り返しやってきますから、それを使っていけば、その英語は確実に定着していきます。
自分に必要な表現集を作り、それをいつも眺めてみるようにしてはいかがでしょうか。1年後にはかなりの表現をマスターしていることでしょう。
- 大城 賢
- 琉球大学教育学部教授(同附属中学校校長併任)
これまでの主な役職は,中教審初等中等教育分科会外国語専門部会委員,文部科学省「学習指導要領(外国語活動)」作成協力委員,文部科学省「学習指導要領解説(外国語活動編)」作成協力委員,文部科学省研究開発学校企画評価会議委員など。近著に大城賢・直山木綿子編著『小学校学習指導要領の解説と展開 外国語活動編』教育出版 2008,松川禮子・大城賢編著『小学校外国語活動実践マニュアル』旺文社2008など。