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- 英会話は才能ではなく努力である
- 応用言語学博士
- 宮崎公立大学
英語を話す機会が無い?
よく学生が、「英語を話す機会がないですので、話せるようにはならない」と言ってきます。つまり、外国人と話す機会がないことイコール英語が話せるようにはならない、と言うわけです。
私が自宅でよく行う英会話練習の1つに、架空の状況を想定した練習法があります。新聞や雑誌等で読んだ内容について、自問自答をしながら会話練習する方法です。初期段階では日記を英語でつける代りに、その日のできごとを思い出しながら、順を追って口述して会話練習を行うことも出来ます。私は毎回の講義の準備や学会発表のシミュレーションもこの方法で行っています。
また、「日本人同士だから英語の練習ができない」という考えは間違いです。
私のゼミでは、日本語を話したら罰金100円とし、宮崎に居ながら夏休みの約2ヶ月間会話練習をします。初めはなかなかうまくいきませんが、終了間近には参加者全員が「英語で夢を見た」と言います。勿論、2ヶ月間では実感できるほどの上達ではありませんが、英語で話す習慣がつき、それを継続することにより、徐々に話せるようになっていきます。
英語は才能ではない!
残念ながら英語運用能力は、リトマス試験紙のように視覚で測定することは出来ません。しかしながら、私の今までの経験と指導した学生の上達を踏まえて言えることは、語学は才能ではなく、努力であると言うことです。
数学や物理などはひらめきが必要と言われますが、こと外国語に関してはどのくらい時間を費やしたかです。ここで言う努力とは、どれだけ机の前で勉強したかではなく、何年間楽習しているかです。勿論、個人差があるので、一概に何年練習すれば話せるようになるとは言えません。
大切なことは今の自分と何年か先の自分を想定して比較することです。
学生の中には「あの人はすごく話せるようになっているのに、自分は全然上達しない」と悲観する者もいます。でも、私が見る限りではその学生も確実に伸びています。出発点が違えば途中経過の地点も違っていて当たり前です。他人と比べるのではなく、それぞれの段階で自分自身を比較すれば、努力に合った学習効果が確実に実っているはずです。
- 戸高 裕一
- 応用言語学博士 宮崎公立大学教授
1993年カリフォルニア大学大学院応用言語学博士課程終了