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2012/11/20
リスニングのコツ【4】母音間t音のラリルレロ化
英会話上達研究会
英語の音がラリルレロ?
We spent hours ( ).
上記の英文のディクテーション(音声を聴き書き取ること)で、空所には今やおなじみの語であるchattingが入るのですが、これを聴き取れない学習者が意外に多かったということがありました。
英語では cat is 「キャリズ」、putting it「プリンギット」、get out of「ゲッラウラヴ」、turn it off「ターニロフ」などは、下線部分で「ラリルレロ」のように聴こえて来ることがあります。これと同様、chatting が「チャリング」と聴こえたために、学習者は混乱して正答に至らなかったのです。
日本語の「ラリルレロ」のように変化するこの種の現象が生じる環境とは、「母音間のt音」に顕著に見られます。
例を見てみましょう。
<例-1> but I’m, waiting~ | : 「バライム」、「ウェイリング」とそれぞれ聴こえて来ます。 |
<例-2> not a | : 「ナラ」のように聴こえます。 |
<例-3> whatever, getting | : 「ワレヴァー」、「ゲリング」とそれぞれ聴こえて来ます。 |
<例-4> lot of | : 「ラロヴ」と聴こえます。 |
<例-5> that it’s beautiful | : 「ザリッツビューリフル」のように聴こえて来ます。 |
「母音間にあるt音のラリルレロ化現象」は、主として一般アメリカ英語にごく普通に見られ、語中ばかりか語を越えた環境でも生じます。しかし、この種の発音を常に実践する必要はありません。要は、リスニングでの「守備範囲」をできるだけ広げておくことが大切なポイントなのです。
なお、少々補足をしておきますが、attain や containなどではこの変化は生じません。すなわち、「語中で、かつ、t音の次の母音にストレスが来る場合」は例外です。また、wedding, ladder, riderなど、d音にも同様の音変化が認められますが、t音の方がはるかに特徴的と言えましょう。
- 英会話上達研究会
- 様々な英会話教材、英会話スクール、書籍・参考書。どの学習法が効果的でどの方法が遠回りなのか、もはや個人の英語学習者には判断ができないほどの学習法が氾濫しています。これを私たちの主要構成メンバーである大学教授・ネイティヴ米講師陣が中心となり、本当に価値のある効果的な学習法のみを見極め、" 真面目な努力家" であるにも関わらず、勉強の方向性を間違えたがために今まで英語で苦労してきた英語学習者の方に、正しい英会話の上達方法の情報提供を行なっています。