英語を話す100のヒント

2014/04/14
英字新聞を読む【5】景気後退-2
英会話上達研究会

serious slump あなたはどう訳しますか?

 日本経済に今一体何が起きているというのでしょうか。めぐり巡ってその影響が英語学習にまで及んでくる日本経済の実態とは?今回もThe Japan Timesから迫ってみることにしましょう。(後編)

 

●12月16日

 

Corporate malaise worst in 34 years 

The economic situation is unpredictably bad. “I have never seen this before,” a senior BOJ official said.

 

◎corporate「企業の」、malaise「停滞、沈滞」、unpredictably「予測不能なほど」、senior official「幹部」、BOJ (Bank of Japan)「日本銀行」

 

 

 

●12月17日

 

Serious slump indicated

The Japanese economy is heading into a serious slump, which may last for a long time. 

 

◎serious slump「深刻な不況」、indicate「示す」、head into「~に向かう」、last「続く」

 

 

●12月4日

 

Recession dims prospects for graduates seeking work 

University students in Japan could face a rude awakening.

 

◎dim「暗くする」、prospect「将来の展望」、graduate「卒業生」、seek「~を求める」、face「~に直面する」、

★a rude awakening
どんな日本語が適当でしょうか?ちょっと考えてみてください。ヒント:突然眠りを妨げられた時のあの感じ?答えは文末で! 

 

 

 

 

<和訳と解説>

 

●12月16日

 

訳:

「企業マインド 34年ぶりの最低水準」

経済状況の悪化は想像を絶する。「こんなことはこれまで経験がない」とある日銀幹部は語った。

 

解説:

3ヶ月に1度公表される「日銀短観」は、あの石油危機以来34年ぶりに景況感(business confidence/sentiment)が最低水準を記録したと発表しました。短観は、この景況感をDI (diffusion index)「業況判断指数」で表示します。なお、「短観」は、the Bank of Japan’s tankan survey、あるいは単にtankanと言います。特に、大企業製造業のDIは景気への影響が大きく、世界中が注目しています。

 

●12月17日

 

訳:

「深刻な不況を明らか」

日本経済は深刻な不況に陥り、長引く可能性がある。

 

解説:

日銀短観の発表を受けての記事から。次回のGDPと短観には、なお一層厳しい実体経済(real economy)が明らかにされるのは必至の情勢とあります。

 

 


●12月4日

 

訳:

「人気急落」

 麻生氏は、首相とは何たるかの基本的な事柄を学ぶべきである。つまり、首相の言葉は重いということだ。

 

解説:

未曾有の経済金融危機、これは我々の責任ではないばかりか、これを我々ではどうすることもできません。そんな時こそ政治の出番。しかし、支持率(approval rating)がこのありさまでは。ある報道機関の調査では、20.9%にまで急落とあります。政治の世界では、支持率30%を割ると「危険水域」(dangerous waters)に入ったと言うそうですが。

 

それにしてもあの「2兆円規模の給付金」(\2 trillion cash benefits)とやらはどうなるのでしょうかね。

 

<まとめ>

「景気は気から」、そんな言葉はなかったですかね。冒頭の某企業ではありませんが、読者の皆さんも、このあたりでそろそろ英語学習に一旦見切りをつけようかなどと妙な「気」を起こさないでくださいよ。それでは、2009年、ここに集う同志の皆さんに何かいいことありますように。

 

追伸:

a rude awakeningが気になって仕方のないあなた、お待たせしました。これは実に英語らしい表現だけに、訳出はなかなか困難です。辞書には掲載されていないかもしれませんね。

 

(将来の)夢を見ながらの安らかな睡眠中、突如たたき起こされるわけです。そこで、「突然厳しい現実(を目の当たりにする)」あたりはいかがでしょうか。「感性・センスが問われる」と言いましたが、これではそんなに大したことはありませんか。何か名案のある読者の方はご意見をお寄せください。

英会話上達研究会
様々な英会話教材、英会話スクール、書籍・参考書。どの学習法が効果的でどの方法が遠回りなのか、もはや個人の英語学習者には判断ができないほどの学習法が氾濫しています。これを私たちの主要構成メンバーである大学教授・ネイティヴ米講師陣が中心となり、本当に価値のある効果的な学習法のみを見極め、" 真面目な努力家" であるにも関わらず、勉強の方向性を間違えたがために今まで英語で苦労してきた英語学習者の方に、正しい英会話の上達方法の情報提供を行なっています。
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