英語を話す100のヒント

2013/12/26
使える英語表現[~に似ている]
  • 言語学博士
  • 関東学院大学
御園和夫名誉教授

resemble~ be similar to~の使い方

世の中には似た人がいるものです。「~に似ている」という言い方で、日本人英語学習者がよくやる間違いがあります。今回はそういうお話です。

 

さっそく問題です。 

◆次の英語で正しいのはどれでしょう。二つ選んでください。

 

 

1) Hinako resembles to her mother.

2) Tsuruko is resembled by Saeko.

3) Umeko is resembling her sister.

4) Momoko is similar to Kemuko.

5) Kakio resembles his father.

 

ヒント:意味はいずれも「○○○は~に似ている」です。

 

 

解説&解答 

 

「~に似ている」はresemble~、あるいは、be similar to~です。

 

間違えやすいのがresembleの用法です。まず、この動詞は他動詞なので直後にtoは不要です。したがって、問題の1は間違いです。また、この動詞は受動態にはできません。ですので、2も間違いです。さらに、進行形にもできません。ゆえに、3も正しくありません。4はbe similar toなのでOKです。この形はtoを取りますので、結構これの類推でresembleにもtoを付けてしまう場合があるようです。この動詞はあくまで他動詞用法ですので直接目的語を取ります。したがって、5は正しい使い方です。

 

正解 4 ・ 5

 

ところで英語母語話者は、どうしてこういう使い方が自動的にできるのでしょう。それは、母語話者は頭の中の語彙記憶装置に各語の用法がセットされているからです。私たちは英語を外国語、あるいは、第2言語として学習する場合、どうしても単語を切り離して覚えがちです。単語は使えるように覚えるのが鉄則です。

御園 和夫
博士(言語学)
英語音声学、英語学専攻。英国レディング大学にて英語教授法研修、UCLA校客員研究員、クイーンズランド大学大学院博士後期課程修了。関東学院大学名誉教授。日本英語音声学会常任理事、英語面白楽会会長。テレビ・ラジオで活躍し「百万人の英語」や「旺文社大学受験ラジオ講座」など数々の英語番組を担当。著書:『コミュニケーション主体の英語音声学』(和広出版)、『必携 英語発音指導マニュアル』編集主幹(北星堂書店)他多数。
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