コミュニケーションは正しく理解している単語を使ってシンプルに気持ちを伝えることが大切。最低限の単語力は必要ですが、生きた英語と多く接することが大切です。「オトナの英語初心者でも話せる!モモスケ英会話」
こんばんは モモスケ英会話のモモスケです。
突然ですが、皆さんはいつも電車に乗っている間、何をしていますか?
・ネットニュースを読んでいる ・寝ている ・音楽を聴いている
人によって様々でしょう。一時にくらべだいぶ混んできた電車の中で、必死に単語帳をめくっている高校生に先日遭遇しました。そんなわけで今回の動画は、「英会話力と単語力」というお話です。単語を覚えるのが苦手な方も、ぜひ最後までご覧ください。
モモスケが電車内で出逢った高校生。鬼気迫る表情を浮かべ、親の敵とでも言わんばかりの勢いで単語帳をめくっていたのです。令和でもアプリよりも紙の単語帳が人気なんでしょうか。ああ、単語帳かぁ、懐かしいなあ…。そんな思いで学生時代を振り返っていました。
もちろんモモスケの学生時代も単語帳にずいぶんとお世話になりました。いま思えばモモスケの「学校英語」の勉強はかなり極端で、ひたすら試験範囲の単語、例文、文章を丸暗記するだけでした。それでも当時はそれだけで良い点数は取れたんです。今のようにリスニング問題がない時代の受験英語は、単語力と文法力が決め手でした。
では受験英語はともかくとして、実際の「英会話力」を身につける際の単語力はどうでしょうか?
もう20年くらい前のことですが、英語を教えて欲しいと依頼されたことがありました。相手は50代後半の女性社長で、非常にエネルギッシュな方でした。その社長さん曰く「学生時代から英語にまったく関わってこなかったので、ゼロから教えて欲しいんです。」とのこと。
「ゼロからか…。まずは文法ならbe動詞からかな?」そんなことを思案していると、その社長さんは一冊の分厚い辞書を抱えてきて、モモスケの前にドン!と置いてこう言ったのです。
「とりあえず辞書に載っている単語を片っ端から覚えれば、英語なんて何とか話せるでしょ?」
もちろん本当の話です。びっくりです。あんぐりです。彼女が言うには、
「英語も語学である以上、どんな文章やセリフも単語の寄せ集めである。だからその基本単位である単語の大部分の意味を知っていれば英語は理解できる、話せるようになる。」
というものでした。そして「普通に英語を教えることはしないでいいから、使う頻度の高いものから、どんどん単語帳にしていって欲しい」と頼まれたのです。
当然ですがモモスケは丁重にお断りさせて頂き仕事を辞退しました。だってひたすら単語帳を作るだけなら社長自らやればよいこと。これは社長の作業代行で教えることにはなりません。ウソみたいな本当の話でした。
「とりあえず辞書に載っている単語を片っ端から覚えれば、英語なんて何とか話せるでしょ?」という彼女の考えですが、果たしてそうでしょうか?もし彼女の言うとおり丸々辞書を一冊暗記できたとしたら、英語でのコミュニケーションには不自由しなくなるのか?
もちろんそんなことはありません。確かにどんな長文も長い演説もすべては単語から成っています。
けれどそれは、それぞれの単語が特定の意味を持って無機質に並んでいるわけでは決してありません。ひとつの単語にも複数の意味があり、それぞれのシチュエーションの中で他の単語との関係性の中で的確な意味が当てはめられて全体が成り立つのが文章です。
他にもその単語が何を指すのか、何を修飾するのか、どこに繋がるのかまで理解できなければ、全体の意味の理解も難しいはずです。
さらにこれは、「意味の理解」の視点だけで言えることで、他にも「英会話力」にはリスニング力も発話力も必要なことは言うまでもなく、単語力が100点でも他が0点なら何とかなるはずがありません。「辞書に載っている単語を片っ端から覚えても英語は話せるようにはならない」はずです。
けれど実際には、彼女のようにひたすら多くの単語を暗記することに情熱を傾ける人というのは少なくありません。中には「歩く辞書」みたいな人もいて、そんな単語いつ使うんだ!みたいなマイナーな単語で頭を一杯にしてる人もいます。そういう方は英語でのコミュニケーション能力が高いかというと、必ずしもそうではありません。
もちろん単語力は必要です。単語力があればあるほど理解できる文章は増えることは言うまでもありません。ただここで言いたいのは、「英語は総合力」であって、単語力のみ突出していても意味は無いということです。
リスニング力も発話力も、文法知識も正しい発音も全て一定基準に到達して、始めてコミュニケーションが円滑になるのです。なので単語力アップに命をかけず、他の能力にも力を注ごうぜ!ということなんです。
カンタンな例で言うと、歯医者さんは英語で Dentist ですが、それを知らなくても tooth doctor (歯の医者)といえば通じるわけです。もちろん Dentist を暗記することを否定しているわけではありません。それよりも他の能力も均等に鍛えながら、総合力を高めよう!ということです。
第二言語(日本人の場合は英語のことですが)、第二言語で最も優れたコミュニケーションの方法は、自分でキチンと理解し使いこなせる単語を使って、シンプルに、伝えたいという気持ちを失わずに行うということです。
そのためには使いこなせないような難しい単語を覚えることよりも、「生きた英語」と多くの時間接することが、はるかに「英会話力」アップに効果的なのは言うまでもありません。私たちが目指すべきなのは「人間辞書」ではありません。コミュニケーションができる英語力を身につけることを目指しましょう!
今回の動画は、「英会話力と単語力」というお話でした。使いこなせる単語でコミュニケーションをとることから始めましょう!
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