英会話上達のコツ

2014/11/06
英語教育の在り方の有識者会議

少し前のニュースで「英語教育の在り方に関する有識者会議」なるものが発足した、と報じられていました。テレビ画面に楽天の三木谷社長がバーン!と映ったのが特徴的でしたが、その会議は

 

「東京オリンピックを見据え、新たな英語教育が展開できるように2014年から改革を推進。小学校・中学校の英語教育を拡充強化、高校の英語教育の高度化など、英語教育全体を抜本的充実を図る」

 

これを専門的見地から検討するのが主旨、とのこと。出ました!オリンピック!出ました!小学校からの英語教育の強化!

 

そうでなくても「英語が使える日本人の育成のための戦略構想の策定」で英語教育重視に振り子が振れ、中学3年間で国語の授業より、英語の授業のほうが時間数が多くなったのに、これに加えて東京オリンピック!果たしてどこまで日本の英語教育は重視されるのでしょうか?そんな話しを文科省の向後秀明先生から直接お話しが伺えるとのことで

 

「大変革しつつある日本の英語教育」

 

というシンポジウムに参加して参りました。

 

(写真はイメージです)

 

文科省の向後先生によると、小中高校の学習指導要領を大幅に変更し、英語を使いこなせるように、早い段階から英語教育を徹底していく!ようです。例えば、

 

【小学校】

(現行) 

小学校低学年 授業なし
小学校高学年 活動型/ 担任を中心に指導/ 素地を養う 

  ↓

(改訂) 

小学校低学年 活動型/ 担任を中心に指導/ 素地を養う
小学校高学年 教科型/ 専任教員の活用/ 初歩運用能力を養

 

とあります。英語教育に前向きな一部の小学校を除き、英語教育は小学校高学年から開始というのが一般的な公立小学校だったのですが、これがそのままスライドし高学年でやってきたことを低学年に、中学校でやってきたことを小学校高学年で教える、ということのようです。

 

高学年からは「専任教師」を活用して教える!ほどの力の入れよう。英語の時間だけ担任の先生以外が登場し「教科」として英語を教えるなんて!では中学はと言うと、

 

【中学校】

(現行) 

4技能の総合的育成/ コミュニケーション能力の基礎を養う

  ↓     

(改訂) 

英語で授業を行なうことを基本とし、内容に踏み込んだ言語活動を重視。

身近な事柄を中心にコミュニケーションを図ることができる能力を養う。

例)短い新聞記事を読んだりテレビのニュースを見たりして、その概要を伝えることが出来る(英検3級~準2級)

 

 

おぉぉぉぉぉ!!恐ろしい!中学生が「短い新聞記事を読んだりテレビのニュースを見て、概要を伝えることが出来る」ように教えるんですよ!今世の中のモモスケのようなオジサン世代が、英語に困って困って困っているのは、まさにこういう能力!それを中学でマスターさせるわけです。では高校生どうでしょう?

 

 

 

【高校】

 

(現行) 

英語で授業を行なうことが基本。コミュニケーション能力を養うことが目標。

  ↓     

(改訂) 

英語で授業を行なうとともに、言語活動を高度化(発表・討論交渉等)。

英語を通じて情報や考えなどを的確に理解したり、適切に伝えたりするコミュニケーション能力を養う。

例)ある程度の長さの新聞記事を速読して必要な情報を取り出したり、社会的な問題や時事問題について課題研究したことを発表したりすることができる。(英検2級~準1級)

 

 

参りました…。高校を卒業する頃には、私たちが一般的に考える以上の「英語が使える」状態にまで仕上げてしまう、ということですね。それを

 

2014年2月~秋頃  英語教育有識者会議(2/26第1回会議済)

2014年~2018年   指導体制の整備、強化地域での先取り実施

2018年       段階的に先行実施

2020年       東京オリンピック開催に合わせ全面実施

 

というスケジュールで改訂するようです。

その第1回の会議がテレビニュースになり、三木谷さんが映っていたわけですね。待ったなし!あと6年でここまでやるようです。

 

「英語が出来ること」

 

これが特技ではなく、誰もが持っている当たり前のスキルになる時代は目の前です。英語が出来る子供達が、東京オリンピック以降に続々と入社してくることになります。「英語は苦手…」という理由で逃げられる状況ではなくなってきました。苦手だという皆さんも、本気で英語に取り組む時期かもしれません。

 

次は「英語の発音と文法の優先度」

  • 初級編
  • 中級編
ページトップへ